第2章 Tibero 7 FixSet01

目次

2.1. 新機能
2.1.1. DBMSエンジン
2.1.2. ユーティリティ
2.2. 変更機能
2.2.1. DBMSエンジン

本章では、Tibero 7 FixSet01の新機能と変更機能について簡単に説明します。

2.1. 新機能

本節では、新機能について説明します。

2.1.1. DBMSエンジン

以下の機能を追加しました。

  • SQL計画管理(SPM:SQL Plan Management)

    • 実行計画の変更によるパフォーマンスの低下を防ぐためにSQL計画管理機能を追加しました。

  • JSONタイプ

    • JSONデータを保存および処理するためにJSONタイプを追加しました。

  • ファイングレイン監査(FGA : Fine-grained Auditing)

    • DBMS_FGAパッケージを使用して、表またはビューで特定の条件を満たす列または行レベルのデータを監査できるファイングレイン監査(FGA)機能を提供します。

      参考

      詳細については、『Tibero 管理者ガイド』の「第5章 ユーザー管理とデータベース・セキュリティ」を参照してください。

  • フラッシュバック・データベース

    • バックアップ/リカバリなしで、過去の時点にデータベース全体を戻すことができます。

    • 特定の過去の時点にデータベースをリカバリするためのバックアップ・ファイルのリストアおよびリカバリ時間を大幅に短縮できます。

    • ただし、データベースを過去のある時点に戻すためのフラッシュバック・ログ・ファイルを作成および管理する必要があるため、データベースのパフォーマンスが低下します。

      参考

      詳細については、『Tibero 管理者ガイド』の「第11章 バックアップとリカバリ」を参照してください。

  • TSC (Tibero Standby Cluster)

    • スナップショット・スタンバイ

      プライマリとの同期のためのREDOログは継続して受信しつつ、特定の時点から独自にDDL/DMLを実行できるようにします。ただし、スタンバイをプライマリと同期するときは、実行したすべてのDDL/DMLがロールバッグされます。

    • マルチ・ノード・スタンバイ(マルチ・ノードTSC)

      プライマリとスタンバイ・ノード間同期の可用性を高めます。読み取り専用モードで使用する場合にクエリを分散させることができるのでパフォーマンスの向上を期待できます。

    • カスケード・スタンバイ(カスケードTSC)

      カスケード・スタンバイを使用すると、プライマリはカスケード・スタンバイ・ノードにREDOログを送信し、カスケード・スタンバイ・ノードが別のスタンバイ・ノードにREDOログを送信するため、プライマリのオーバーヘッドを減らすことができます。

      参考

      詳細については、『Tibero 管理者ガイド』の「第13章 Tibero Standby Cluster」を参照してください。

  • AWSクイックスタート

    オブザーバーの可用性のための機能を追加しました。

  • HSMデバイスを通じてデータ暗号化キーを分離

    ウォレットに保管していたキーをHSM(Hardware Security Module)デバイスに保存および管理できる機能を追加しました。

    • 以下のソリューションをサポートしています。

      • D’Amo KMS(ペンタセキュリティシステムズ)

      • Vormetric Data Security Manager(Thales)

  • クラウド環境でのTibero課金に関する機能

    • クラウド・ライセンスの利用時に課金に関する情報を記録する機能を追加しました。

  • GOST暗号化アルゴリズム

    • Tiberoの暗号化アルゴリズムとして、GOST暗号化を追加しました。

  • OLTP圧縮

    • OLTP環境でダイレクト・パス・ロード/インサートではなく、一般的なDMLが発生する表を圧縮できる機能を追加しました。

  • 索引プレフィックス圧縮

    • 索引リーフ・ブロックで親キー列への重複を除去し、空間効率を高める圧縮機能を追加しました。この機能は、索引を作成または再作成する際、COMPRESS N句を追加して使用できます。

  • k近傍法(k-NN)

    • k近傍法(k-nearest neighbor :k-NN)をサポートします。

  • TASディスク・サイズの変更

    • TASで使用しているディスクのサイズを既存のサイズよりも大きく変更する機能を追加しました。

  • TASディスクの修復タイマー

    • TASディスクで障害が発生したとき、一定時間が経過するとディスクを自動的にドロップする機能を追加しました。

  • tbascmdとDDLを利用してTASメタデータの整合性をチェック

    • TASで管理するファイルとディスク領域関連のメタデータの整合性をチェックできるtbascmd構文とDDLを追加しました。

  • SSVRで他のジョブよりもログ・フラッシュを優先して処理

    • SSVRで他のジョブよりもログ・フラッシュを優先して処理する機能を追加しました。

  • GISジオメトリ空間座標系

    • さまざまな空間座標系および空間座標系を考慮した演算を追加しました。

  • GISジオメトリの新機能

    • 空間データに対し、二次元と三次元を含むさまざまなタイプと演算を追加しました。

  • Label Security機能

    • 特定の表の列およびユーザーに割り当てられたラベルを使用して、対象となる表の行へのアクセスを制御するLabel Security機能を追加しました。

  • インメモリ列ストア

    • 特定の列のスキャンを最適化するためにデータのコピーを列形式でメモリに格納および管理するインメモリ列ストア機能を追加しました。

    参考

    詳細については、『Tibero インメモリ列ストアガイド』を参照してください。

2.1.2. ユーティリティ

以下の機能を追加しました。

  • リカバリ・マネージャー・ツール(RMGR)

    RMGRに追加された機能は以下のとおりです。詳細については、『Tibero 管理者ガイド』の「第11章 バックアップとリカバリ」を参照してください。

    • TiberoのRMGRを使用してVeritas NetBackupでバックアップ・ファイルを格納およびリカバリすること ができます。

    • スタンバイ・ノードでオンライン・バックアップを行うことができ、これを利用してプライマリ・ノードをリカバリすることができます。

    • 以下は、追加および変更されたオプションです。

      オプション説明
      --intervalRMGRのバックアップとリカバリの進行状況を確認して表示するリアルタイムの時間間隔を秒単位で調整します。
      -v, --verboseRMGRでバックアップとリカバリを実行する際、各データ・ファイルの絶対パスを表示します。
      -s, --silentRMGRでバックアップとリカバリを実行する際、各データ・ファイルの進行状況を表示しません。
      -l, --log-levelクライアント側のRMGRログの記録レベルを指定します。
      -Lクライアント側のRMGRログが記録されるファイルのパスを指定します。
      -oバックアップとリカバリに使用されるディレクトリパス(最大16まで)を指定します。
      -nNetBackupを使用する場合、バックアップとリカバリに使用されるNetBackupのパスを指定します。
      -d, --datafileバックアップ/リカバリのターゲット・データ・ファイルを指定します。
      -T, --skip-tablespaceバックアップ/リカバリから除外する表領域名を指定します。
      --skip-readonlyバックアップ/リカバリから読み取り専用の表領域を除外します。
      --skip-offlineバックアップ/リカバリからオフライン表領域を除外します。
      -a, --archive-onlyデータ・ファイルではなく、最後に生成されたアーカイブ・ログ・ファイルをバックアップします。
      --from-seqバックアップするアーカイブ・ログの最初のシーケンスを指定します。
      --to-seqバックアップするアーカイブ・ログの最後のシーケンスを指定します。
      --threadアーカイブ・ログのバックアップ/リカバリ時にREDOスレッドを指定しま す。
      --arc-dest-forceアーカイブ・ログのバックアップ/リカバリ時に指定された区間からアーカ イブ・ログ・ファイルが見つからない場合でも、失敗せずに続行されます。
      --delete-originalアーカイブ・ログのバックアップ/リカバリの後、バックアップ・ファイルではなく、元のファイルを削除します。
      --with-password-fileMOUNTモードでSYSユーザーでログインするために必要なパスワード・ファイルを一緒にバックアップ/リカバリします。
      --no-rollbackバックアップ中にキャンセルまたは失敗した場合、既存のバックアップ・ ファイルをロールバックせずに保存します。
      --continueバックアップ・ファイルをインポートせずにリカバリのみ行います。
      --for-standbyスタンバイを構築するためのすべてのデータ・ファイル、リカバリに必要なアーカイブ・ログ・ファイル、オンラインREDOログ・ファイルまでをバックアップ/リカバリします。
      --recover-to指定したディレクトリにバックアップ・セットをコピーした後、リカバリを実行します。
      --restore-onlyバックアップ・データ・ファイルのリストアのみを行います。
      --restore-archive-onlyバックアップ・アーカイブ・ログ・ファイルのリストアのみを行います。
      --walletユーザーが指定したパスワードを使用してウォレットを開き、暗号化された表領域をリカバリできます。
      -b, --backup-setバックアップ・セットを削除またはリカバリする際、指定したバックアッ プ・セットからインポートします。
      --archivelogバックアップではなく、実際のアーカイブ・ログを削除します。
      --cf-only実際のバックアップ・セットまたはアーカイブ・ログの物理ファイルは削除せず、制御ファイルの情報のみを削除します。
      --sent-to-standbyスタンバイに送信済みのアーカイブ・ログを削除します。
      --switchバックアップ・セットのバックアップ・ファイル名をデータベースのファイル名にします。
      --no-image-loggingバックアップを実行する際、既存のイメージ・ロギングではなく、ブロック整合性チェックを使用します。
  • Oracle 19c用のゲートウェイ

    • Oracle 19c用のゲートウェイを追加しました。

  • ESRIシェープファイル

    • 表のジオメトリをシェープファイルとして保存できるtibero2shpユーティリティを追加しました。

2.2. 変更機能

本節では、変更機能と改善された機能について簡単に説明します。

2.2.1. DBMSエンジン

以下の機能が改善されました。

  • デフォルトの文字セット

    • Tiberoのデフォルトの文字セットがMSWIN949からUTF8に変更されました。

  • DBMS_SCHEDULERパッケージ

    • DBMS_SCHEDULERパッケージの機能を改善し、サポートされていなかった機能のサポートが追加されました。

  • TAC Recovery Parallel Reconfiguration

    • Tibero active cluster(TAC)を構成するインスタンスがダウンしたり、新しいインスタンスがアクティブ・クラスターに参加したりした場合、クラスタリングのためにインスタンスごとに管理する内部リソースを再割り当てします。

    • 以前は、リソースの再割り当てをシングル・スレッドが単独で実行していましたが、実行時間を短縮するためにマルチ・スレッドが並列で実行するように改善しました。